パート事務で働いているとこんな悩みはないですか?
・予想以上に仕事を振られる
・仕事が増えても時給は変わらない
・派遣社員より忙しいのにパートの方が時給が低い
パートの範囲内で働きたいだけなのに、気がつけば担当業務が山ほどあり毎日バタバタ。
そんなブラックパートの悩みは、案外よく耳にします。
この記事ではパート事務歴5年目の40代主婦が、ブラック職場?で4年間働いた実体験を交えつつ困った時の対処法をご紹介します。
パートでもできる対処法▽▽
・手一杯な時は無理をせずに直属の上司に相談する
・直属の上司が聞き入れてくれないならさらに上の人に直接相談する
・労働基準監督署(労基署)に相談してアドバイスをもらう
・退職する
パートタイム・有期雇用労働法には以下のような記載があります
パートタイム労働者だからという理由で一律〇〇円と決定するのではなく、職務の内容や能力のレベルに応じて段階的に設定するなど、働きや貢献に応じて決定するよう努める
パートだから仕方がないと我慢を続ける必要はありません。
自分はパートであることをはっきりと伝えて、無理だと感じる場合は断る、時給の引き上げを交渉するなどの対処法があります。
しかし仕事をどんどん振られるということは、働きぶりを認めてくれている証拠ではないでしょうか?
そんな方なら他の職場でも働ける事務スキルがあるということです!
最終的には転職も視野に入れて、まずは職場と交渉していくことが大切です。
パート事務歴5年の間に1度、社内異動を経験している私がブラック職場のお悩み対処法をご紹介します。
ブラックパート・こんなはずじゃなかった!お悩み事例
そんな夢を見てパート事務で働き始めてみたものの、忙しくて気がつけば毎日バタバタ!
インターネットで検索してみると、同じような悩みを抱えた方がたくさんいました。
あてはまる悩みはありませんか?
ブラック職場のパート事務が抱えるお悩み事例▽▽
・契約している業務内容が「一般事務」だから結局なんでも仕事を振られる
・面接で聞いていなかった業務が断りもなく追加される
・パートなのに残業しないと作業をこなせない
・仕事の種類がどんどん増えるのに時給は変わらない
・他にもパートがいるのに自分にだけ仕事が振られる
・派遣社員より忙しいのに時給は低い
・エクセルで高度な作業を求められる
・他部署はもちろん、社外とのやり取りもやらされる
パートだから雑用程度だろうと考えていたのに想像以上に忙しかった、なんて悩みをよく耳にします。
派遣社員とは違い、パートは直接雇用がほとんどです。
問題が加速化する原因は?
・社員や上司に直接相談しにくい
・会社の規模が小さく一人で声をあげるのは難しい
・家庭の事情で休みをもらうことが多いため言い出しづらい
・辞めると次の仕事が見つからないのでは?と考えると我慢してしまう
働いている会社との関係性や、家庭との両立などを考えると「仕事が多すぎるので減らしてください」とは、なかなか相談しにくいですよね。
私の場合ですが、休みがとりやすい職場環境だったので、ズルズルと4年間もブラック職場で頑張ってしまいました。
パートタイム・有期雇用労働法を知っておこう!
パートにもきちんと『パートタイム・有期雇用労働法』があります。
どうせパートだからと諦めるのではなく、働いている職場のやり方が法的に問題ないのかを知ることが大切です。
職場と交渉し納得できれば働き続ける、納得できなければ新しい職場を探す、どちらを選択するのも自分次第です。
パートタイム・有期雇用労働法とは?
・2021年4月1日に法改正され中小企業まで全面適用
・正社員と非正規雇用との間で不合理な待遇差を禁止
・パート・アルバイト・契約社員として働く人の環境を良くするための法律
対象は?
・正社員(通常の労働者)と比較して1週間の所定労働時間が短い労働者
法改正の大きなポイントは不合理な待遇差の禁止です。
不合理な待遇差の禁止
同一企業内において、正社員と非正規社員との間で基本給や賞与などのあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されました。
基本給・賞与・各種手当(通勤手当、住宅手当など)・福利厚生・教育訓練などの項目で、非正規だからといって差があってはならない、というものです。
例えば▽▽
×給湯室や食堂を非正規は利用させない
×交通費を非正規に支給しない
×福利厚生の非正規の利用を認めない
同じ会社で働いているのだから、権利を同等に認めるべきだと改められました。
パートタイム・有期雇用労働法の法改正ポイントは<賃金・第10条>
パートタイム・有期雇用労働法で知っておきたいのは<賃金・第10条>です。
賃金に関する第10条の主な内容
・通常の労働者との均衡を考慮しつつ、職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を考慮して決定する
・パートタイム労働者だからという理由で一律〇〇円と決定するのではなく、職務の内容や能力のレベルに応じて段階的に設定するなど、働きや貢献に応じて決定する
このように仕事の内容や能力に応じた賃金の決定が努力義務とされました。
自身の勤め先がブラックだと感じた場合、パートタイム・有期雇用労働法を確認し、雇用先の就業規則と照らし合わせてみましょう。
疑問に思うことは会社に説明を求めることができ、事業主には説明義務があります。
パートなのに仕事をどんどん振られる&時給が変わらない時の対処法
ここからは私が実際にブラック職場でやってみた対処法をご紹介します。
私が経験したパート事務のブラック内容▽▽
・面接時に聞いていた以外の仕事を振られる
・庶務・雑務関係はすべて振られた結果、同じ部署の派遣社員よりも忙しくなった
・派遣社員がやっていた仕事を丸々振られることになり時給交渉をしたが見直しされなかった
・こちらの状況を確認せずに「これも担当してください」と一方的に仕事を振られる
従業員1000人超え、数十年以上の歴史がある昔ながらの企業で働いていました。
担当業務は庶務・雑務でしたが、とても忙しい部署で仕事の種類は数えきれないくらいに膨れ上がり、やってもやっても終わらない日々。
働き始めて数年が過ぎた頃、同じ社内の派遣社員たちと雑談する中で、派遣との格差に気がつきました。
自分の環境がブラックだと気付いた派遣社員との違い▽▽
・仕事が増える時は派遣会社の営業に確認&時給交渉をしている
・派遣会社の営業と定期的に面談をしている
パートの私は直属の上司との定期的な面談もなく、仕事は一方的に増やされるだけ。
そこからパートタイム・有期雇用労働法の理解を深め、職場の就業規則を読み、自分のおかれている状況はブラックだ!このまま無理をする必要はない!と考えて対処法を取りはじめました。
仕事が増やされるタイミングで直属の上司に相談する
仕事がさらに増やされるタイミングで直属の上司に面談をお願いしました。
上司に相談した内容▽▽
・手一杯なのでこれ以上は仕事を増やされるのは難しい
・短時間パート(9:00~16:00)で働いているのは子どもの送迎など家庭と両立するため
・残業が必要なほど仕事が増えてしまえば自分では対処できないので退職を考える
相談した結果は?
ほとんど変わりなし…
簡単に担当業務が減ることはなく、相談しただけで終わってしまいました。
ただそれ以降は、一方的に仕事が増やされるのではなく「これもお願いしたいけどできる?」と事前に確認してもらえるように。
仕事内容、納期などを確認してできそうな仕事は引き受けることで対応しました。
派遣社員がやっていた仕事を振られるタイミングで時給交渉
同じグループ内の派遣社員が退職する際、後任が見つからなかったためにその仕事を私にやってほしいと上司から打診があったので時給交渉をしました。
時給交渉で話した内容▽▽
・退職する派遣社員とは時給が数百円違うのに、丸ごと引き受けるのは納得できない
・同じ仕事をしてほしいというなら就業規則に記載があるように時給を考慮してほしい
相談した結果は?
時給変わらず…
上司は人事部門にかけあってくれましたが、答えはNO。
時給が変わらないのであればやりません、とお返事をして引き受けないことで決着しました。
直属の上司に相談しても変わらない場合はさらに上の人に相談してみる
直属の上司に相談しても状況が変わらない場合は、さらに上の人や人事部門に直接相談してみましょう。
これは派遣社員にはできないことです。
直雇用の強みを生かして、所属する長や人事部門に相談してみるのも手段のひとつです。
職場と相談・交渉の結果▽▽
私の場合、上司に相談を繰り返しましたが職場としても人件費の予算は限られているためどうにもならず、家庭との両立のために退職が決定。
その後、社内の別の部署で雇ってもらうことになり、今も同じ会社でパートで働いています。
ブラックパート外部の相談窓口
上司や会社に待遇見直しを訴えても状況が変わらない場合、外部の相談窓口を利用することもおすすめです。
労働基準監督署(労基署)
労働基準監督署は、事業所が労働関係の法律・法令を守っているかを監督、指導する機関です。
全国にある労働基準監督署の中に設置されている「総合労働相談コーナー」にブラックな状況を相談できます。
ただしあきらかな給料未払いなどの場合は事業所へ直接指導を行いますが、時給の引き上げなど事業所ごとに基準が違うものについては労基署が相談1件ずつに動いてくれるわけではありません。
それでも相談すれば適切な対処法を教えてもらえるので、会社と交渉を進めるうえで重要なアドバイスになりますよ。
事業所ごとに所轄する労働基準監督署が存在するので、事前に調べましょう。
都道府県別に総合労働相談コーナーを検索する>> 公式サイト
ブラックパートから転職する
どうにもならない場合は、退職して新しい職場を探しましょう。
事務関係の職歴があれば同じ事務でも経験者として求人に応募できるので、これまでの職歴が活かせますよ。
おすすめの求人サイト&派遣会社▽▽
求人サイト | リクナビNEXT | ・全国から探せる豊富な案件数 |
派遣求人サイト | 派遣のお仕事探しはジョブリンク | ・全国のオフィスワーク・事務系 ・業種・働き方多数 |
派遣会社 | 【綜合キャリアオプション】 | ・製造系を中心に医療系まで幅広い案件を取り扱う ・全国の事務系ワークを探せる |
求人サイト | お仕事探し・求人紹介 ラシーク | ・女性の求人に特化 |
転職エージェント | リクルートエージェント | ・転職サポートを利用して安心の転職 |
派遣社員で事務職を探せばパートの時よりも高い時給での就労が期待できます。
パートでも退職代行サービスを利用できる
退職を言い出せない場合は、退職代行サービスの利用もおすすめです。
退職代行とは、職場を辞めたい依頼者の代わりに退職の意思を会社へ伝えてくれるサービスのことです。
パートは正社員の退職と違い、サービスの利用料も低価格である場合が多いです。
退職代行サービスに相談してみる▽▽
【わたしNEXT】 |
・女性の退職代行に特化 ・相談無料 |
退職代行Jobsが提供するサービスの案内 |
・顧問弁護士監修の退職代行サービス ・低価格、24時間サービスあり |
退職代行サービス【辞めるんです】 |
・実績多数 ・24時間LINE対応 |
退職代行サービスもさまざまです。
退職代行サービスのメリット▽▽
・即日退職可能
・有給取得
・出勤せずに退職できる
パートでも利用できますが雇用状況にもよります。
無料相談を実施しているサービスもあるので、まずは相談してみましょう。
まとめ・ブラックパートは転職も視野に入れて上司に相談
仕事がどんどん増えるブラック職場で働くパート事務が、仕事を辞めたいと考えた時の対処法などをご紹介しました。
対処法まとめ▽▽
・職場の直属の上司、それ以上の役職の人、人事部門に相談する
・労働基準監督署の「総合労働相談コーナー」に相談する
・転職する
仕事量がパートなのに多すぎるブラック職場で4年間働いた私は、何度か上司や人事部門に状況改善を求めて相談しましたがほとんど変わりがなく、最終的には社内別部署異動という形で辞めました。
上司や労働基準監督署に相談して状況が改善されればよいですが、残念ながらパートひとりのために社会が大きく動くことは難しいものです。
そんな時はさっぱり辞めて新しい職場に行くことも解決策のひとつです。
家庭との両立が欠かせない主婦にとって、就労は大変なことです。
楽じゃない主婦の日常を少しでも楽しむために、納得した職場で働きましょう!